大規模倉庫における維持保全計画に伴うシャッター点検はやるべき?
こんにちは!
令和6年度に入り、倉庫のシャッター点検はやった方が良いのか?
というご相談を複数回頂きましたので、記事にします。
大規模な倉庫の所有者・管理者の方々は既知の内容かもしれませんが、
改めてご確認・ご検討頂ければと思います。
結論!!シャッター点検は、やった方が良いです!!
今回のタイトルにある”大規模倉庫における維持保全計画” ですが、
調べてみると防火シャッターに関する内容や記事が多くあります。
というのも、倉庫に関しては消防設備定期検査は対象ですが、
防火設備定期検査(12条点検)は対象ではないからです。
しかし、維持保全計画を作成するに当たり、防火シャッターの点検基準が
盛り込まれています。
また、H29年に起きた倉庫火災で建築基準法が改正されました。
そのため、維持保全計画の作成等が義務化される建築物の対象範囲が拡大されました。
建築基準法改正の背景を少しご紹介します。
背景
平成29年2月に発生した埼玉県三芳町みよしまち倉庫火災において火災が長期化した
国土交通省 大規模倉庫を対象とした適切な維持保全の促進 001294994.pdf (mlit.go.jp)
原因の一つとして、倉庫の内部に設けられていた複数の防火シャッターが、
火災信号を発する感知器のショートや、降下位置に設けられていたコンベヤや
荷物の放置などによって、適切に閉鎖しなかったことが原因の一つとされた。
大きな物流倉庫で本来火災時に動作するはずの防火シャッターがいくつかの原因が重なり
動作せず、延焼してしまったという事ですね。。。
図1は2階における防火シャッターの
閉鎖状況図面です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・コンベヤによる閉鎖障害 ×12面
・物品等による閉鎖障害 ×10面
・不作動 ×35面
・正常動作 ×24面
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
合計81面ある防火シャッターの70%に当たる57面
で防火シャッターが正常に動作してないという事になります。
防火シャッターの不具合・不作動の要因
大まかに2つに分けてご紹介します。
〇物理的な要因
閉鎖障害の物品は段ボールなどの製品やパレットなどです。
1枚のパレットがあるだけでも全閉しません。
日頃より置かないように心がける、動作線上に物品が無いか点検する事が必要です。
また、フォークリフトなどでシャッターレールをぶつけて変形しているところも
防火シャッターが降下しない要因になります。
〇電気的な(電装部品等)要因
火災時に煙感知器と連動して防火シャッターが降下してきます。
信号の伝達順序は、
感知器⇒受信機⇒自動閉鎖装置⇒防火シャッター降下
このどこかで断線であったり、自動閉鎖装置の故障など
不具合の原因を特定するのが大切です。
⇓防火シャッターのトラブル事例の記事をご参照ください⇓
~防火設備定期検査のトラブル事例~
まとめ
防火シャッターは火災時に動作しなければ意味がありません。
経年劣化による電装部品の故障であったり、
物理的な原因での不具合など、
点検してみなければ分からない事がほとんどです。
シャッター点検で実際に動作試験をしてみて初めて点検結果が分かります。
動作しない、不具合がありそう、途中で止まってしまう などの症状があれば
その原因を追究しなければどこを修繕すればいいのかが分かりません。
その都度専門業者の手配や見積りの依頼をしなければならない為、
手間や労務が増えます。
弊社では点検から見積り・不具合があれば工事までお任せできるので、
非常に手間を簡素化できます。
防火シャッターで点検・修繕・改修などお困りの事があれば
お気軽にお問い合わせください。
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