電動シャッター 危険な状態

今回は電動シャッターで実際にあった危険な状態を何個か紹介します。

普段は天井内やケースに隠れている部分ですので、見る機会はないと思います。

近年、竣工から30年、40年、50年の建築物が多く、あらゆる設備に点検や整備・改修が必要になっています。
シャッターは外部に面するものもあれば、防火シャッターのように万が一の時に
動作しなければいけない仕様のものもあります。
経年劣化によって動かない、動きが悪いなどの症状が特に多いですが、危険な状態を放置
すると大規模な修繕が必要なケースがありますので、ご注意ください。

紹介する事案は全て緊急対応によるものです

①スラットのズレによるブラケット削れ【重量電動】

シャフト脱落状況

*スラット・・・シャッターカーテンのこと

こちらは重量電動シャッターのスラットのズレによるブラケット削れ・シャフトの脱落状況です。

シャッターを動作させる度に、スラットがブラケットに干渉し削れて行きます。
最終的には削られて丸く抜き取られてスラットを巻き取るシャフトが脱落します。

シャフトが脱落するとシャッターは正常に動作しないか動きません。
また、ブラケットが削れて、シャフトが脱落すると対処としましては
後日シャッター全交換となります。

こうなってしまう前の症状としては、
・動作中にキーキーという金属音がする
・動作中にバッコンバッコンという音がする

どちらも大きな音なので聞こえると思います。

音がしているうちに対処をすれば、全交換しなくても
部品交換や修理で直せる場合もありますので
早めに点検等のご対応をお勧めいたします。


重量シャッター交換工事~施工事例~

②スラットのズレによるブラケット削れ【軽量電動】

ブラケット削れ状況


こちらは軽量電動シャッターのスラットずれによるブラケットの削れ状況です。
まだブラケットを貫通するまでの穴などは開いていませんが、
このまま使用すると脱落するまで時間の問題です。
早めに対処できればブラケットはまだ使用することはできます。

このような場合はスラットがブラケットに干渉しないよう
ズレを直します。
*ズレ直しをしても再発の可能性があります。
こうなってしまう前の症状としては、
・動作中にキーキーという金属音がする

軽量電動シャッター交換工事~施工事例~

③スラットのズレによるローラーチェーン切断【中軽量電動】

こちらはブラケットの内側にローラーチェーンが付いているタイプの電動シャッターです。
スラットのズレによってローラーチェーンに干渉し、ローラーチェーンが切断された事案です。
ローラーチェーンが切断されるとシャッター自体のブレーキがかからなくなり、
シャッターが地面まで急降下します。
その時にシャッターの下に人がいたり、物があると簡単に潰されてしまい、大きな事故・ケガに
繋がります。


こうなってしまう前の症状としては、
・動作中にバコッバコッという音がする

・動作がぎこちない
などです。

中軽量電動シャッター交換工事~施工事例~

④スプロケットのギヤ欠けによる動作不良


こちらはローラーチェーンがかかる歯車が欠けている状況です。

原因はスラットのズレによってこうなったと推測しましたが、歯が欠けてしまうと
ローラーチェーンが掛からず、滑ってしまいます。
それによってリミット設定位置(自動で停止する場所)
のズレが生じ、シャッターが全開・全閉しない若しくは
上に巻き込んでしまった・下がり過ぎてしまったなどの事態になります。
最悪の場合ローラーチェーンが外れてシャッター自体が
急降下し大きな事故・ケガに繋がります。

こうなってしまった時の症状としては、
いつもと違う場所でシャッターが停止した
・動作中に変な動きがある(滑っているような)
・動作中にバコッという音がする

~修繕状況~

スラットのズレ状況 施工前
スラットのズレ状況 施工後

こちらはスラットがブラケットに干渉しブラケットとスラットが削れている状況です。
応急処置としてスラットのズレを直しました。
しかし、竣工より約50年の商業施設の入口シャッターで、万が一シャッターが落下して
挟まれ事故やケガにならないよう、全交換で提案をし、無事施工致しました。

重量シャッター更新工事~施工事例~

最後に

シャッターは大きさや種類にかかわらず特殊な設備です。
中には知識や経験が必要な修繕の方法もあります。
記事の中にある症状、
・金属が擦れるキーキー音がする
・バコッという音がする
・いつもと違う場所で停止した
・動作中に変な動きがある

などの症状の時は該当シャッターの使用を中止若しくは使用頻度を減らし専門業者による
点検・整備・修繕を依頼してください。

対応が遅くなると部品の消耗・劣化が進み全交換をすることになり、費用的にも高くなり、
該当シャッターは工事が終わるまで使用禁止にもなるので早めにご依頼をしてもらえればと思います。

弊社では危険な状況の段階に応じて修繕はもちろん、できるだけ早い納期で部品交換や全交換の提案も致します。
また、施工まで一貫して行いますのでスピード感を持ってご対応致します。

ご覧頂きありがとうございました。

投稿者プロフィール

アート シャッター
アート シャッター
アートシャッターは1996年の設立以来、会社設立の地である千葉県を中心に
最高のサービスをご提供できるよう尽力しております。
シャッターメーカー様各種のお取り扱いと25年の経験を活かし、
お客様の要望にお応えできるよう社員一丸となって取り組んで参ります。

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