防火シャッターの仕組み ~全体像を把握して、原因特定するために~

こんにちは!今回は防火(防煙)シャッターを取り上げていきます!

防火シャッターとは、

建物の周りで発生する火災の延焼や建物の
中などで発生する火災の拡大を防止する
ために設置する防火性能を有する
シャッターを、通常「防火シャッター」
と呼びます。

出典:東洋シャッター㈱様”防火シャッターカタログ”
http://www.toyo-shutter.co.jp/library/pdf/c1/bouka.pdf

防火シャッターは以上のように火災時の延焼・火災の拡大を防止する機能を備えたシャッターです。

防火シャッターの設置場所は
*面積区画
*竪穴区画
*異種用途区画
 などがあります。
設置基準はこちらで紹介しておりますので是非ご覧下さい!⇒⇒防火シャッターの設置基準とは? 

防火シャッター構成

日本シャッター・ドア協会 建築物を『安全』に『安心』してご利用していただくために

普段天井内に隠れている場合が多いかと思いますが、防火シャッターの構成部品は
上写真のようになっております。
こちらは代表的な例ですが、各シャッターによって開閉機が右側にあったり、
巻取りシャフトが2本あったり、ローラーチェーンがブラケットの内側にあったりと
仕様が現場ごとで違います。

各構成部品一つでも故障していると正常に作動しません。
特に電装部品に関しては故障・不具合が多いので、紹介します。

〇開閉機
 電動用・手動用があり、開閉機内部は電動機・減速ギヤ・ガバナー・ブレーキ・スプロケット
 及び手動操作部分で構成されます。
 電気的な故障や経年劣化による固着等あります。
~開閉機取替工事施工事例はこちら~

〇リミットスイッチ
 シャッターの上限・下限の位置で設定しシャッターを自動的に停止させるスイッチ
 上限・下限の他にも他機器(エスカレーター等)の停止スイッチとしても使用します。

〇自動閉鎖装置
 火災時に連動制御器(防災盤)からの起動信号によって開閉機のブレーキ開放をして
 自動的に防火シャッターを降下させる装置
 24Vの電圧でソレノイドを動作させますが、ソレノイドが上手く動作しない事象や
 経年劣化によって開閉機のブレーキ開放が出来ない事があります。
~自動閉鎖装置取替工事施工事例はこちら~

上記で紹介した電装部品以外にも、故障や不具合はあります。
また、メーカーや製品ごとに設計耐用年数が目安としてあります。
(保障値ではありません)
電装部品・・・約10年
鋼製部品・・・約15~20年
開閉回数・・・約10,000回

設置環境や使用状況によって年数や回数は変わりますので、あくまで
目安としてご参考にしてください。
~重量シャッター更新工事の施工事例はこちら~


防災連動の流れ

防火シャッターは火災が発生した際に自動で降下する仕組みになっています。

  1. 感知器が煙または熱を感知し、防災盤へ火災信号を送信
  2. 防災盤が火災信号を受信、自動閉鎖装置へ起動信号を送信
  3. 自動閉鎖装置が作動
  4. 開閉機がブレーキ開放され、防火シャッター自重降下
  5. 人やモノにぶつかった際、危害防止装置が作動し一時停止or反転上昇
  6. 約10秒後、再度自重降下
  7. 自動閉鎖装置のマイクロスイッチにより、防災盤へ作動信号を送信
  8. 防災盤にて作動信号を受信・確認

火災時にはこのように防火シャッターが起動し、防火区画を形成します。

自動閉鎖装置に関して詳しくはこちらをご覧ください
 ⇒⇒⇒”自動閉鎖装置の仕組み
危害防止装置に関して詳しくはこちらをご覧ください
 ⇒⇒⇒”危害防止装置とは?~種類と注意事項~

防火シャッターの不具合等

日々、消防設備定期検査や防火設備定期検査を実施していると思います。
防火シャッターも電装部品開閉機鋼製部品など様々な部材があり、
点検をしていると不具合を含め、復旧しないなどのトラブルにも遭遇すると思います。
例えば・・・
感知器連動しない
・復旧しない
・途中で止まってしまう
・手動閉鎖装置で降下しない


などの不具合の多い機器・症状・原因・対処まで本記事では省略致しますが、
こちらで紹介しておりますので是非ご覧下さい! 
⇒⇒⇒”防火設備定期検査のトラブル事例

さいごに

いかがでしたでしょうか。
防火シャッターも用途によって種類があったり、開口寸法の違いで機器の選定もあり
仕様によっても変わります。

昨今の自然環境の中で防災に関しては一つの大きな課題になっていると思います。
その中で防火シャッターも大事な防災設備になってきますので、
定期的な検査や点検もこれまで以上に大事になってきます。
建築物を長く、安全・快適に使用するためも、点検や修繕、改修等協力できればと思います。

各種シャッターの施工事例はこちらをご覧ください

本記事では紹介しきれない部分もありますので、他記事も併せて是非ご覧になって下さい。

投稿者プロフィール

アート シャッター
アート シャッター
アートシャッターは1996年の設立以来、会社設立の地である千葉県を中心に
最高のサービスをご提供できるよう尽力しております。
シャッターメーカー様各種のお取り扱いと25年の経験を活かし、
お客様の要望にお応えできるよう社員一丸となって取り組んで参ります。

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